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 酷暑の中ではあるが、初めて「相馬野馬追」を見る機会を得た。
 中小企業家同友会・相双地区の地域振興活動として「野馬追の歴史に学ぶ会」が企画されたことによるもので、一度は見てみたい、体験したいと思いつづけてきた、一千年の歴史を誇る野馬追祭りである。
まさに酷暑。地元の方達も、野馬追いの歴史のなかでも経験がない程の暑さと話していたが、その炎天下で野馬追本祭の騎馬行列、甲冑競馬、神旗争奪戦をひととおり堪能することができた。

 まず驚かされたのは、492騎もの騎馬武者一人ひとりが、戦国時代にタイムスリップしてしまっていることである。「騎馬行列」の際の、口上の語り口や、騎馬隊の隊列を整える軍者が、馬を駆って隊列を行きつ戻りつし大声を上げ、騎馬隊に命令を下す口調は、正に武家言葉そのものであり、その迫力に圧倒される。すぐ目の前を、血管が浮き出、汗で光る筋肉の盛り上がった軍者の馬が早足に闊歩していく姿は、美しくそして力強い。また、旗指物を背負った馬上の武者姿は、やたら大きく見え、電線にひっかかりはしないかと心配になるほどである。

 騎馬行列はそのまま雲雀ヶ原に集結し、すぐに「甲冑競馬」へと移っていく。
 七、八騎単位で競馬は行われるが、旗指物の風切音とともに甲冑に身を固めた武者が砂煙をあげながらドドドッと疾走し、時にコーナーを曲がりきれず観客席に突っ込みそうになりながら落馬する者もあり、参加する騎馬武者の本気さが、迫力とともに伝わってくる。
 やがて「神旗争奪戦」となり祭りは最高潮を迎えるが、この祭りを支えるのは歴史と伝統と誇りに裏打ちされた参加者の「本気さ」によるものであろう。彼らが本気であればある程、見るものはその勇猛さに惹きつけられ感動する。

 今回初めて野馬追を体験し福島県にもこんな凄いものがあったんだ、とワクワクするような嬉しさを感じている。 中小企業家同友会・相双地区の皆さん。ありがとうございました。