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 最近、福島県内の報道等でよく目にするご当地ヒーロー「ダルライザー」。白河市のイベントに登場して子供たちと触れ合ったり、全国の見本市などに出掛けて白河市のPR活動などを積極的に行っている。このヒーローを誕生させたのは、白河商工会議所青年部の委員会のひとつである「地域活性化委員会」のメンバーである。2009年に白河名物の「だるま市」で初お目見えし、名称を公募した結果「ダルライザー」に決定した。名前の由来は「ダルマが起きる(ライズ)」ことから。白河だるまのように、七転八起の精神でどんな困難にも負けずに立ち向かうイメージがキャラクターにぴったりだと。

 活動の中心となったのは地域活性化委員長の和知健明さん。和知さんは学生の頃から俳優を目指し、専門の学校で学んだ後、新劇の舞台俳優として活躍した経歴を持つ。地元に戻って家業の経営に携わることになり、商工会議所青年部のメンバーと共に様々な活動を続けてきた。ダルライザーの誕生には、和知さんの経歴から生まれるエンターテイメント性、幼い頃からのヒーローへの強い憧れ、なによりも地域を愛する心、が不可欠であったに違いない。地域活性化の一環としてキャラクターを誕生させる例は数多くあるが、ダルライザーの本格的な造りのコスチューム、マスク越しに感じる強いオーラ、切れの良いアクション、は他のキャラクターとは一線を画す。

 驚かされるのは、ダルライザーに関するすべてが手作りであることだ。キャラクターデザインから始まり、マスクやコスチュームの制作、ショーの脚本から出演まで、そのすべてを商工会議所のメンバーで賄っている。ダルライザーのキャラクター構想は、意外にもバットマンやスパイダーマンなどのアメリカンヒーローをモチーフにしているそうだ。仮面ライダーやウルトラマンなどの国産ヒーローが、日本全体や地球を悪者から守る設定なのに対し、アメリカンヒーローは、自分の住む町やコミュニティーなど身近な人々を守る、という設定が多い。白河の街に生まれ、地元の人々をこよなく愛するダルライザーのイメージが重なるという。

 ダルライザーの活動目的は多岐にわたる。地元の幼稚園や小学校を訪問し、子供たちと直接触れ合いながら、郷土を愛する心や生きる喜びを抱いてもらうきっかけを作ること。地元のイベントに積極的に参加し、来場者に白河での楽しい思い出を作ってもらうこと。日本全国の人に白河の良さを知ってもらい、どんどん白河に来てもらえるようにすること。そのほかにも果たす役割はまだまだありそうだ。


 目的を実現するために、舞台形式でのPRも活用されることが多い。わずか数分間の舞台のために、メンバーたちは事前に数多くの稽古を積んでから本番に臨む。マスクやコスチューム越しにメッセージを伝えることはとても難しく、真剣に取り組まないと舞台に上がることすらできないという。特にダルライザーに変身するメンバーは、強靭な肉体を維持することも求められる。ジャストフィット仕立てのライザースーツは、たるんだ肉体を受け付けないからだ。

 ダルライザーが発信するメッセージは子供向けばかりではない。今の厳しい経済状況のなか、自分達が暮らす地元の人々をなんとか元気づけようと、自ら奮い立たせている姿にも見える。ダルライザーのライバルである「天才集団ダイス」は、とても頭が良くて簡単には倒れない(転がらない)。だからダルライザーは、ライバルを倒すための努力と工夫を惜しまない。白河に希望の光を照らすため、「行けダルライザー!闘えダルライザー!」

(営業本部 鈴木道雄)