南会津郡下郷町と西白河郡西郷村間は険しい甲子峠に阻まれ、長年交通不能区間となっており、大きく迂回を強いられてきました。昭和50年の整備開始から33年の歳月を経て、平成20年9月21日に全長23.3kmの甲子道路(国道289号)が開通しました。
この道路の開通により、約1時間20分かかっていた下郷〜白河間が、約50分で移動可能となりました。また、西郷村と栃木県那須町を結ぶ那須甲子有料道路も料金徴収期間が満了し、今年の9月から無料となっており、道路環境は大きく変わりました。
南会津地方では甲子道路ができたことで、雇用機会の拡大や配送コストの削減による物流の活性化、観光や救急医療サービスの向上など幅広い交流と地域ネットワークの形成が期待されます。特に観光では、白河には南湖や白河の関跡、南会津には大内宿や尾瀬といった観光地があり、甲子道路ができ移動時間が短縮されたことによって、周遊型の観光誘客に効果が表れているようです。周辺道路の交通量も増えており、平成17年10月のデータと比べると、大内宿入口付近では休日で1.4倍、国道121号の栃木県境で平日・休日ともに1.5倍となっています。また、下郷町では来春開設予定の道の駅での地産地消やクラインガルテン(簡易な宿泊施設が付いている貸し出し農園)なども計画しており、会津と白河を結ぶ通り道としてだけではなく、こちらにも観光客の誘致が期待されます。
一方、白河をはじめとする県南地方では、会津方面からの買い物客が増えることが予想されます。白河にはジャスコ白河西郷店、メガステージ白河、ベイシア白河モールなどの大型SCがあり、商業施設が整っています。会津では卸商団地アピオ周辺への出店計画が増えていますが、南会津郡の町村によっては、若松市内へ行くより白河へ行く方が移動時間が短く、また来年6月には若松駅前にある会津サティが閉店することもあり、南会津も十分商圏になると思います。下郷町にも少しずつですが、白河にある店舗の折込チラシが入るようになってきているようです。
車社会である地方にとって、道路が通るということは商圏や人の流れに大きく影響します。郡山市では、内環状線の富田町でJR磐越西線をまたぐ「富田東大橋」ができ、一部迂回ではありますが、八山田地区と市街地を結ぶ道路が今年10月に開通しています。国道4号線の大玉村〜二本松間の4車線化や福島市の西道路の南伸化などの工事も進んでおり、道路や周辺の環境は日々変わろうとしています。そのような環境の変化も捉えながら、お客様へ適切な提案をしていくために、常にアンテナを伸ばして情報収集をしていきたいと思います。
(営業部/中村清人)
■開通後1ヶ月間の交通量(福島県土木部 国土交通省東北地方整備局 発表資料参考)
9月21日〜10月20日合計:137,700台
1日あたり最大交通量(10月12日):11,000台
平日平均交通量:2,900台 |
休日平均交通量:7,500台
全日平均交通量:4,600台
※従来の羽鳥湖越ルート2,900台
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■東北の一般国道のトンネルランキング
長さベスト3 1.新仙人(岩手) 4,492m
2.甲子 4,345m
3.大峠(福島〜山形)3,940m |
標高ベスト3 1.土湯(福島) 1,080m
2.西鴉川(福島)1,077m
3.甲子 1.004m
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記事中の写真および資料は国土交通省 東北地方整備局 郡山国道事務所様のご協力により
掲載させていただいております。
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