今日は1998年以降、私が愛用してきたマーケティングルールの中から4つ復習してみよう。
ルール1:替りを探しているか否か
モノゴトが流行するか、短い兆しで終わるか。あなたは、どう見分けているだろう?私は、「替り」を探しているか否かで判断している。例えば80年代のフィットネスの流行。やがてフィットネスはキツい、ジムに通うのはめんどうだ、何か替りはないか?と、もっと楽なモノを探す人々が増えた。その中から、ウオーキングは辛くない、ヨガなら自宅でもできる!と、少数ながらハマる人が出現。このように、流行中からその替りを探す人々がハマっていくものは、短い兆しでは終わらず、次の流行につながるものだ。
ルール2:皆より個人
皆を意識するより、個人を意識したマーケティングのほうがうまくいく。例えば中古車。年式の古い中古外車を50万以下で購入。それを60万以上かけて自分好みにカスタマイズして乗る。こうしたお客様は新車を買うお金がないわけではない。自分だけの1台が欲しいのだ。車にかぎらず、人と違うものが欲しい!という嗜好は見逃せない。基本にある欲求は2つ。自慢したいという自我の欲求や、自分へのご褒美に象徴される自己実現欲求だ。こうした個々人の欲求に気づくと、売れる商品やその売り方が見えてくる。
ルール3:効率より非効率
全業態ではないが、小さな子供向けにテレビやおもちゃを揃えた「遊び場」を設けるとうまくいく。その遊び場自体は非効率で富を生まない空間だ。しかし、店を選んでいただく必要条件になることは間違いない。例えば2店舗目をオープンした美容室では、子供がカットの時に座る椅子として、真っ赤な高級外車をわざわざ採用した。しかもその外車は、DVDが見易い位置に設置されている。子供に優しい店には、親も好印象を抱く。おかげで、子供とママだけでなく、パパの来店も増加しているという。こうした非効率な取組みは、業界の非常識であることが多い。しかし、業界の非常識ほど、お客様の常識であることも少なくない。他店との差別化のポイントは非効率・非常識への挑戦にありそうだ。
ルール4:特典より所属
多くの店がメンバーズ(ポイント)カードを採用している。顧客は特典が目当て。店は収集した顧客属性を活用し、DMなどを出すのが目的。これは従来の考え方だが、顧客側では、違う傾向も出ている。例えばカジュアル衣料品店。地元高校生はこの店のメンバーズカードをステイタスにしている。つまり、特典以外に、この店に所属していること自体に価値を感じている。この傾向は、高校生だけではない。店主が20歳以上の顧客を対象に飲み会を計画すると、遠方から電車を乗り継いで参加する社会人もいる。実は私達は、どこかに所属していないと不安なのだ。同じ香りのする人達の中で安心したいという気持ちは益々強まりそうだ。